2014年度 第9回勉強会

地方創生 — 地方と大都市の両方で働く『パラレルキャリア』—

久繁哲之介氏(地域再生プランナー)


 2月6日、オリンピックセンターにて「地方と大都市の両方で働く『パラレルキャリア』」という演題のもと、地域再生プランナーの久繁哲之介氏をお招きし、勉強会を行いました。


パラレルキャリアとは


 複数の仕事を「同時併行(パラレル)」に実践すること。例えば、農業と主婦は「専業=シングルキャリア」に相当する専業農家と専業主婦は全体の2割以下にすぎず、パラレルキャリア(兼業農家、仕事をする主婦)は、もはや当たり前の「働き方」である。

パラレルキャリアの必要性


 パラレルキャリアの必要性も、農業と主婦を例にすれば分かりやすい。 シングルキャリアでは、生きがいと収入が足りない。 つまり、地方と女性ほど、パラレルキャリアが必要。要するに、パラレルキャリアは「地方創生」と「女性の社会参加」という現在の政府が最も重視する政策課題を解決する糸口になる。

仕事も投資も、分散して初めて、リスクをとれる


 「若者は、リスクをとって挑戦しろ」と無責任なことを言う大人がいるが、騙されてはいけない。仕事も投資も、2箇所以上に分散して初めて、リスクをとれるのだ。パラレルキャリアは、経営の神様と言われるドラッカーが、1999年に提唱していて、欧米では、既に当たり前に普及している。 日本も「シングルキャリア」という古い前提に固執せず「パラレルキャリア」という新しい前提に変革することで、地方創生と女性の社会参加という難しい課題を解決できる。

所感


 私は中学生の頃から夢見ている職業がありますが、大学生になった現在、それにまっすぐに突き進むことに不安を感じ始めています。パラレルキャリアが一般的になり、誰もが自分の夢への道と堅実な道の両方を持って生きていくことができたら素晴らしい社会だなと感じます。私は将来、それを実践している一人になっているかもしれません。

 

                                         文責:杉本知穂