2015年度 第7回フィールドワーク

@朝日新聞本社

 2月22日、私たちは築地市場駅近くに位置する、朝日新聞本社を訪問しました。

 今回のフィールドワークは、定例会で扱ったテーマである「高齢化社会といのちの居場所」と関連させ、「Reライフ人生充実」という新連載を始める朝日新聞本社を見学し、新聞の役割や製作の仕組みを学習することを目的として行われました。

 

ショートムービー


 まず、オフィスにある読者ホールで朝日新聞社に関するショートムービーを鑑賞しました。ムービーでは、朝日新聞が誰の手でどのようにして作られるのかが説明されていました。

  

 朝日新聞では、国内約300の取材拠点から記者の方々が本社に情報を届けます。記者が書き上げた原稿は報道・編成局で編集されます。そこでは、まずデスク会が行われ、どの記事を載せるか選別の会議を行います。見出し語やレイアウトを決めるという、各新聞社の個性の出る重要な作業です。そして、その後、校閲作業があり、紙面が作成されます。

 

 ムービーでは、四人の取材記者の方々の仕事が紹介されていました。東日本大震災を取材した記者の方のお話では、原稿を書く場所がない中で地元の人のご厚意で家の中で書かせてもらったものの、今度はどこに行っても圏外になってしまい、本社に原稿を送るのが難しいと思ったそうです。しかし被害の状況を知らせ、助けを少しでも増やすためにも原稿を早く届けなければならないと、通信できる場所を探しました。そのお話を聞いて、記者の仕事への使命感を感じました。

報道・編成局


 次に、報道・編成局のオフィスを実際に見学させていただきました、政治、経済、スポーツ部というように分かれてはいますが、各部を仕切るものはありませんでした。それは緊急時には各部が協力体制をとることのできるように配慮されているからでした。

 また、印象に残ったのは約60個の時計があることでした。記者には細かく締め切りが設定されているため、どこにいても時刻を確認できるようにしているそうです。テレビが横並びに三台設定されており、各放送局の番組も確認できるようになっていました。

印刷工場


 本社の地下三階から一階はすべて印刷工場になっています。昔の印刷工程は非常に人の手間がかかっていましたが、現在では、ほとんどの作業が機械で行われています。現在は高速オフセット印刷と呼ばれる方法で、非常に多くの新聞を印刷しています。そして、驚くことに、朝日新聞で使用されている高速輪転機では、1秒間で朝刊を最大25部刷ることができるそうです。

 

 最後に読者ホールへ戻ると、Front Runner用の1面が出来上がっており、貴重な体験をしました。今回のフィールドワークを通して、新聞社の方々が熱意をもって、新聞を制作していることを知ることができました。

 

文責 山本真穂