2013年度 第6回事前学習

日本の教育


 11月29日、日吉キャンパスにて第六回事前学習が行われました。


 これから3週間かけて学ぶテーマは「日本の教育」です。「日本の教育」について、理想の社会を「環境の差が教育格差につながらない社会」に設定し、日本がどうあるべきかを考えました。


現在の日本の教育のイメージ


 日本での教育は全国一律で、全体的に水準が高いという意見が大半でした。しかし、実際は子どもの貧困率(自由に使えるお金が水準の半分以下)は6人に1人と先進国の中では4番目に貧困率が高く、不平等が生じているそうです。


「教育」とは何か その役割とは


 この議題についてはディスカッションを行いました。以下は出た意見のまとめたものです。


・国民に社会的常識や普遍的価値観を植え付ける

・読んで字のごとく教え育てること、最低限の常識やモラルを教える

・自分の選択肢を広げる・行き過ぎた教育は洗脳にもなる危険性があるのではないか

・教育は投資、投資者(親や国)が期待する結果を得るために教育する

・選択や判断をする基準を学ぶこと


 教育は生きていくために必要不可欠であるという点ではほとんどの人は一致していましたが、必ずしも良いものであるとは限らないという意見も出ました。


教育に影響を及ぼす環境差とは


 理想の社会である「環境の差が教育格差につながらない社会」の「環境の差」として具体的に何が挙げられるかを話し合った末、


・経済(お金)的格差

・教育委員会の能力の差

・地域の差(住んでいる場所、塾の有無)

・学区の差

・子どもの数(複式学級)

・家庭の差(親の方針等)

・教師の差


 などが挙げられました。一言に「環境の差」とは言っても、多くの種類が考えられました。センター試験の5教科の点数では、1位の東京と47位の宮崎県の間では100点以上もの差があり、様々な「環境の差」が考えられました。


教育格差是正の取り組みとは


 教育格差を是正するための取り組みが紹介されました。


・リクルートによる過去問無料で解き放題のサービス

・AO義塾

・奨学金

・MOOC

・NPO法人 Teach for Japan 

・NPO法人 3keys


 などが挙げられました。教育格差は日本における深刻な問題であり、是正するための取り組みは多く行われています。


 今回の事前学習で学んだことをもとに、「講義」「リフレクション」を通じて、更にこのテーマについて理解を深めていきます。そして12月13日、NPO法人3keys代表の森山誉恵様をお招きして、ご講義頂きます。


文責:小西彩純