2019年度 夏合宿


 9月1日から3日までの3日間、熱海の伊豆山研修センターで夏合宿が行われました。

1日目


 熱海駅に集合し、マイクロバスで宿舎に向かいました。研修センターに着くと、早速研修室へと移動し、メンバーが夏休みを使って取り組んできた個人課題の発表を行いました。今回の個人課題のテーマは、「春といえば、桜。ビールといえば、泡。わたしといえば、 」でした。以下に、抽選で選ばれ、個人課題を発表したサークル員の発表内容を要約してお伝えします。

 

【9期、高岡伶羽】

 彼は、「わたしらしさというものはない」という結論に至りました。他人から言われた「疲れている」、「控え目になっている」というキーワードを参考に、自分の思考や言動の変遷を分析しました。先述の2つのキーワードに関して、2つの時系列の間での変遷や、その動機となった行動や出来事を分析していました。

 

【11期、田中健翔】

 彼は、「自分らしさは、自分の好きなアーティストからできている」という結論に至りました。たまたま友達に教えてもらった曲を気に入り、そこからそのアーティストを好きになった彼は、CDを買ったりライブに行ったりファンクラブに入ったりする中で、ボーカルの生き様や言動に感銘を受け、またその後の人生に大きな影響を与えたと分析しました。

 

【10期、横山可怜】

 彼女は「自分探し」の旅として帰省を行い、周りの人に自分についての聞き取り調査を行いました。その会話の中で、①自分の好きなこと、②自分の強み、③自分の物事への動機といった事を分析していきました。最終的には自分の将来へ向けてどのようなアプローチをしていくべきかという事についても触れていました。

 

【9期、野屋隼輝】

 彼は、「自分は沢山の人に囲まれている、そして彼らはいい人だ」という結論に至りました。彼が所属している書道サークルでの合作の作品から自分自身を想起した時、そこに「人間らしさ」を見出しました。作品の字には人の癖がそれぞれ現れ、それを見ているうちにこの結論に至ったということです。

 

【10期、山田健太郎】

 彼は、「自分は周りの環境にもまれて弱さや強さが変化する」と結論付けました。彼は自分の影の写真(題:無いようである自分。形が変わる自分)を撮り、色んな光の状況から自分の影の姿が変わっていくことを自分と関連させました。高校時代の友人から「大学生になってからキャラが変わった」と言われ、個性がないと思っていた自分にも意外と個性があること、そしてその個性は周囲に大きく影響を受けると述べていました。

 

【11期、堀尾笙】

 彼は、自分の好きなものを列挙し、そこから自分の好きなこと、ものを判断しました。彼のこれまでのイメージと、この個人課題から見える彼のイメージの差異は、他人が思っている彼のイメージを一新しました。

 

 この後休憩を挟み、班課題の発表を行いました。今回は、班課題全体のテーマを「ココロとカラダで」と定め、身近な課題に対して脳を使いながら考えていく事を目標としました。以下に、各班の発表内容を掲載します。

 

【野屋班:「都内でも閉店する本屋が続出しています。人が集まるような本屋(イベント)を企画してください」】

 

 中小規模の本屋が今回の野屋班のターゲットであり、新しい本屋の形を提案しました。大規模書店では「居心地の良さ」「時間消費」というキーワードで人気を博している場所も多いなか、中小規模の書店では、稼ぎ頭であった雑誌の売り上げが低迷しているため、多くの書店が倒産しています。そこで、野屋班ではワーキングスペースを設けた書店を作り、それを「個読(こどく)の部屋」としてサービス課化することで採算を取ろうとする仕組みを提案しました。

 

【法野班:「親が子供に付き合って遊んであげるのではなく、親も子供も楽しめる面白いおもちゃを企画してください。」】

 

 法野班は、子どもと親をターゲットにし、親子間のコミュニケーションによる親子間にゆる相互理解を目的として、「Tell us(テルース)」というカードゲームをつくりました。これは、経度・緯度・国旗の色・隣接する国・首都の文字数などのヒントから国を見つけ出すという、地理を題材にした2人用のゲームです。このゲームにより、①児童虐待などの防止、②ハイターゲット層の創出を目的としました。この発表では、サークル員がこのゲームを実演しましたが、大学生である我々でも十分に楽しめるものでした。

 

【須賀田班:「日本の市町村のうち一つ選び、まちづくり(地域活性化)を企画してください。」】

 

 須賀田班では、まちづくりを「地域に人を集めるために賑わいを作ること」と定義して、多摩ニュータウンをより活性化させる方策を立てました。多くのショッピングモールや美しい景観が整備された多摩ニュータウンでは高齢化が進んでいます。さらに、近くに多くの大学があるため大学生数も比較的多くなっています。しかしこのような大学生も、就職するとなれば地形や治安、交通インフラなどに不便のある多摩ニュータウンから流出してしまいます。そこで、①「ニュータウンマラソン・サイクリング大会」を来るきっかけにし、②「地元大学生による預かり保育」を住み続けるきっかけとして提案しました。

 

【髙橋班:「キャッシュレス化を使って身近な『こうなったらいいのに』を実現させてください。」】

 

 髙橋班では、キャッシュレス化を使ってコインロッカー問題を解消するソリューションを提案しました。そもそも、現金の安心度の高さやキャッシュレスの手数料の高さといった要因でキャッシュレス化は遅れており、日本クレジット協会は2020年にむけてICカード化100%を目指しています。他国では、すでにキャッシュレス化は進んでおり、日本も対応が急がれています。その一方で、日本ではコインロッカーが不足している問題も存在しています。さらに、多言語対応していないため外国人も預け方がわからず、いわゆる「コインロッカー難民」が増えています。そこで、多言語に対応しつつコインロッカーを探すことができ、そのまま決済できるアプリを開発し、日本にいるすべての人にコインロッカーをストレスなく提供できる方策を提案しました。

2日目


 朝食後、研修室に集合し、班課題発表の続きを行いました。以下に、各班の発表内容を掲載します。

 

【榎本班:「『社会的弱者になりつつある喫煙者』が周りに迷惑をかけない喫煙所を提案してください」】

 

 マイノリティである喫煙者のアジール(逃げ場)として①非喫煙者を煙から守る②喫煙者が引け目を感じない喫煙所について発表しました。まず、オフィスにおいては、大企業では分煙キャビンを導入、中小企業では組み立て式分煙装置・開放的な喫煙室を利用することで、非喫煙者・喫煙者両者のたばこ休憩に関する懸念を解消し、仕事自体の生産性を挙げることに貢献するとしました。次に、屋外喫煙所について、路上喫煙防止のために必要だと論拠を説明したうえで、灰皿が置いてあるだけの場所であるという現状を解説し、自動ドアやエアカーテンなど工夫を施した喫煙所を駅の構内の商業施設に作ることを提案しました。最後に、たばこ自体について喫煙者が深く知る機会として、たばこフェスを開催し、珍しいたばこの販売や展示、たばこの歴史や知識についてなどたばこ文化に関するものを集めることで、喫煙自体を楽しみ、普段オフィスなどでせかせかと吸うことを強いられている喫煙者のニーズを満たすことを提案していました。どの提案もオリジナリティ溢れながら、企業設定・予算設定を論拠として金額の面からも現実可能性を提示する発表でした。

 

 【高岡班:「SDGsで設定された17の目標の内、各自設定した業種ならどういう取り組みが出来るか提案してください。」】

 

 ミサワホームと熊谷市のコラボ企画について発表しました。SDGsとは国連により採択された、企業による開発を世界各国の利益につなげようという目標で、この取り組みへの参加は銀行からの融資を受けやすくするという点において企業にも大いにメリットがあると解説したうえで、ハウスメーカであるであるミサワホームについて説明しました。ミサワホームのZEH住宅は①断熱性②省エネ③創エネ(太陽光発電によるエネルギーの創出)の三点においてすぐれ、日本一暑い地区として有名な熊谷市に最適の住宅です。ただし、短所として知名度の低さがあげられるため、カバーのために①TV広告②交通広告③新聞広告の3種を打ち出すことでクロスメディア効果を狙います。スライドのデザインだけでなく、各広告のデザインの詳細についても、また、ターゲット設定やなどマーケティング戦略まで詰められた完成度の非常に高い発表でした。

 

   班課題発表後、昼食をとったのち熱海の海に移動し、海でのレクを行いました。9月とはいえ夏の暑さが残る中、各サークル員が互いに海を楽しみました。

3日目


 とうとう夏合宿も最終日となりました。朝食後、班に別れて解散し各班で熱海や周辺都市の観光を行いました。

 

 3日間のハードな夏合宿の後、すべての行程をやり切ったことについて満足感を得ることができました。しかしそれ以上に、「これからも努力し続けねばならない」と強く感じることができました。常にわたしたちの周りでは変化が起こっていますが、それに対して日々悩み続け、答えを出さねばならないと感じられた合宿になりました。

 

文責:秋山 諒丞、竹長 はるな、松成 拓